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【読み切り】出会い系サイトに潜む悪意、そして… 下 【小説】


あれからどれほどの時間が経ったか。


私は今、友人と飲んでいる。


あの頃と違って今ではお互い色々と多忙なので、ひさしぶりだ。


アルコールのせいか、老いの証拠なのか、それとも両方か。私はあの時の話をした。


その友人との初めて出会った話だ。相変わらず、奇妙で間抜けな話だ。


「あの時は本当に驚きましたよ」
私は言いながら友人にビールを注ぐ。

「ああ、俺も驚いたよ。まさか男だったなんてな…」
押し殺したように笑う。彼もまた私のコップにビールを注ぐ。

「…でも、あの時『こうしてるのもアレだから近くで食べません?』とか言わなかったら今こうして政治家やってたなかったんだよなぁ…」
友人は遠い目をしているように言う。

「本当に、奇妙な縁ですよね…」

自分で言うのもなんだが、本当に今までの経緯を話せば耳を疑いたくなるばかりの経緯である。

果たして、出会い系サイトで小学生を釣ろうとした自分が、30年後に外務大臣を経て官房長官をやっているだなんて、夢にも思わないだろう。

「まさか30年前の俺が、今総理大臣やってたなんて信じられないだろうなぁ…」
コップに注がれたビールを飲む、曽我元総理大臣。

「もう元がつきますけどね」
酒を頼んだ際に運ばれてきた肴をつまむ。

選挙には勝ったが、それでも総理大臣の任期を満了した彼は、戦後希に見る『支持率を50%以上で終えた総理』として報道された。

それというのも、近隣諸国に対しての強気でいて巧みな外交戦術により、リーダーシップを発揮し、不況や圧力に屈しなかった。

まぁ…外交戦術練ったのは私達ではあったが…。

しかし、根強い不支持率も高く。終始50%近くを維持するという結果でもあった。

近隣諸国も強い首相が任期を終えた事により、様子を伺っていると外務省においてきた元部下が言って来ている。
いつの間にか、指示を受ける方からする方になってしまった…。

「それにしても…これから日本はどうなるんだろうかなぁ…」
元首相の彼は言う。

「さぁ?…我々の役目は終わりました。後は後任に任せるべきでしょうね」
友人の問いに私は答え、ビールを注ぐ。

「そうだな…。これからは若い連中の時代だ…。っと、これなんか漫画であったな…こういう台詞」
「ハハッ、年取りましたからねぇ…私達」

違いない。と笑い声が広がる。


出会い系サイトに潜む悪意、そして… 完


注・これはフィクションです。いまさらかよ
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テーマ : 奇妙な物語
ジャンル : 小説・文学

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タイトル
2011年2月16日導入
プロフィール

テト式

Author:テト式
24歳。がくせ…介護職員です。
東方厨だと思ったら艦これに裏切ったけど小鈴ちゃんが可愛いから那珂ちゃんのアイドルやめます。
艦これはやってません(迫真

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