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R-9Aが幻想入りしたようです。その2前半

R-9Aが幻想入りしたようです。その2前半

 その後、空から降ってきた物体は、瞬く間に幻想郷中にその存在を知られる事となった。
 まずは新聞記者を自称する天狗が駆けつけ、次に様子を見に来た各勢力のメイド長、半人半霊や月の兎、河童や白狼天狗、果ては寺の鼠や唐傘妖怪がやってきた次第である。
 その誰しもが、物体とそれに『乗っていたモノ』を見てその大きさに驚き、そしてその乗っていた『モノ』に驚いていた。

 「…これ…霊夢さん…?」
半人半霊の庭師が、魔理沙達がどうにかコックピットから救出した『モノ』を見てそうたずねる。
その『モノ』はどう見ても霊夢の生首としか見えない生命体であった。
「こいつはゆっくり。本で見てはいたが、実際に存在してるとは思わなかったぜ…」
魔理沙は、姫様のパシリでやってきた月兎の頼りない指導の元、懸命にゆっくりと言われる生命体の治療に当たっていた。
 「なんです?そのゆっくりって?」
庭師は絶えず尋ねる。
 「さぁな。意思と自我を持った喋る饅頭と言われてるが、様々な説がある」
魔理沙も、月兎に傷薬や包帯などを渡す間にすらすらと分かってる事を話す。
 「一説にはキノコ説・クリーチャー説・クローン説と様々だが…幻想郷には生息してないからただのハッタリか何かだと思っていたが」
 「ハッタリなのになんでそんな事知ってるんですかっ。というか、実際にいるみたいじゃないですかっ。目の前にっ!」
庭師は冷静に突っ込む。
 「だからパチュリーに借りた本にそう書いてあったんだって。詳しい事は分からんが、多次元世界の話なんじゃないのか?」
魔理沙はそんな話振られても困るといわんばかりにトンデモ論を打ち上げる。
 「…多元世界ですか」
そう言ったのは、優曇華であった。
 「なんだ?治療は終わったか?」
 「ええ、未知の生命体でしたが、一応は」
 「よく応急処置なんかできたな。未知の生命体なのに」
 「ほら、三国志の世界とか戦国時代の世界に行った時になんかいましたじゃん?あれですよ、あれ
「ああ、あれか」「あれってなんですかっ」的な会話が、魔理沙と庭師で起こるが、それもしばらくであった。
 「で、多元世界がどういうことなのよ?」
会話にイマイチ入れなかった紅魔館のメイド長がここぞとばかりに訪ねる。
 「このゆっくり…とあの戦闘機なんですが…多分その多元世界から来たんじゃないんですかね?って…」
やや話を急に振られて焦る優曇華であったが、どうにか伝えることに成功した。
 「からじゃないの?」
咲夜は言う。
 「外の世界からじゃないのかよ?」
そう言うのは魔理沙。
 「月にはこういう形の戦闘機はありませんし、生物兵器の研究もあまり進んでません。有力指導者が不在ですし…」
 何百年前の話だよと魔理沙に言われるが、それでも「月の兵器・戦術はあの時の話を聞く限り、表面上は私の頃と大差はありません」と反論した。
 「外の世界に関しても同等です。この戦闘機の材質・構造から察するに、外の世界でもネジ一本も再現する事ができない程、高度な技術であると見て取れます」
最後にそう言って絞めた。
 
 「と、言ってるが、本当かにとり?」
いまいち兎のいう事は信用できんと小言を言って、戦闘機をいじり始めてるにとりにたずねる。
 「その意見には賛同するね。こりゃ外の世界の人間でも無理なシロモンだ」
スパナを片手に、背中にはいつもより膨らんだリュックを担いだにとりが言う。
 「どう無理なんだ?」
 「色々と調べさせてもらったけど、こりゃ宇宙空間どころか次元跳躍すらできるかもしれない」
「「は?」」

魔理沙・咲夜・妖夢、その他諸々の方々が口を揃えて言う。
 「ほうほう…次元跳躍ですか」
そう興味深く言うのは自称清く正しい新聞記者の天狗であった。
 「理論的には聞き及んでいますが…それは理論だけで、実物は不可能なのでしょう?
いえ、その理論ですら眉唾モノなのでは?」
 「そうだね。次元を行き来できる理論は、つい最近できたばかりでしかも実用化はほぼ不可能に近い…でも、こいつは…」
と、惚れ惚れとした眼で機体に触るにとり。

 「おぅい。山の妖怪たちだけで納得するんじゃない」
と、魔理沙がその場の通常の人間・妖怪を代表して言う。
 「ああ、ごめんごめん」
笑顔で謝るにとり。

「え?次元跳躍って根の葉もないザレゴトじゃなかったの?」
そう言うのはもう一人の携帯新聞記者の天狗である。
 「いや、言うの遅いから」
どうやらこの携帯新聞記者、来たばかりなのでイマイチ状況が飲み込めてないらしい。

 「で、次元跳躍ってどういうことだ」
魔理沙は言う。
 「要はスキマ移動」
にとりのその言葉でその場の大半は「ああ、あれか」と納得して頷く。
 「という事は、この機械に乗れば、いつでもあの戦国時代や三国志の世界に行き来できるって事かしら?」
そう言うのはメイド長。
 「さぁ。それはどうだろうか」
にとりは首をかしげて言う。
 「どういう事?」
 「次元と世界の定義は違うんじゃないかな…多分」
 「…どういう事なんだぜ?」
 「あたしはそっち系じゃないから説明しにくいけど…、今私達の認識している空間が三次元だとして、認識できない空間が四次元とすると、この戦闘機はその四次元を飛ぶ事ができる…でもかならずしも『別の世界』に行く事はできない…んじゃないかなと思う」
 「要するに『よく分からないけどたぶんできない』という事かしら?」
咲夜がそう言う。
 「ま、そう言うことだね」
にとりはくすりと笑うと再び作業に戻る。

 「というか、よくそんな事がわかるな」
 数分の間を要したが、魔理沙はその事実に驚愕する。
 「というか、次元を跳躍する理論あるんですね…」
妖夢もそれに気づいて口に出す。
 「ふふふ。河童の科学を舐めてはいけない。その気になればスキマばりに空間を移動するための穴を作る装置や、神経を刺激して回避力を格段に向上させる装置とか色々作れるのだ」
 えへんと、胸を突き出すように威張る。
 「でも素材がないからできないってこの前言ってましたよね」
血も涙もない事を自称清く正しい新聞記者が言う。エグイ。さすが新聞記者、えぐい。 

「うぐ、それを言うな…」
痛いところを突かれたとばかりにぎくりとするにとり。
 「前者はなんだか、無機質空間に放り込まれて淡々とステージをクリアして『ほう、素晴らしい、ケーキをおごってやろう』ってノリっぽいな」
 「後者は人型ロボットに積まれているボタンひとつでできる加速装置的な…」
 「むしろ一発殴ったらジェネレーターが冷却モードになる試作アーマー?」
魔理沙、妖夢、咲夜の順に思い思いに参考となる『例』をあげてみる。

 ニトリはそんな彼女らをスルーしつつ、そのアメリカ語の解読に勤しんでいたのであった。

後半へ続く。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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タイトル
2011年2月16日導入
プロフィール

テト式

Author:テト式
24歳。がくせ…介護職員です。
東方厨だと思ったら艦これに裏切ったけど小鈴ちゃんが可愛いから那珂ちゃんのアイドルやめます。
艦これはやってません(迫真

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