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鉄道帝國日本その6

年が明けて1899年1月。
去年の年末には長野~松本の路線が完成し、北海道の拡張工事が始まった。
雪深い厳しい環境での工事であったが、春には完成をして、石勝線・根室線・日高本線が完成した。
一方本土では東京~名古屋間の貨物列車の使用が増えて線路が足りないという事態へと発展していた。
そして詳しく調査をすれば、主に大動脈線全域に同じ事が言えるという結果になった。
日本鉄道はこの事態を早急に解決すべく、北海道敷設を一時中断して貨物専用線の増加に乗り出した。
だがこれは単なる儲けにならない北海道より、儲けになる所の改善に走りたかったという思惑だったりもする。
そんなこんなで8月。
根室本線が完成した。そして石北本線も路線の敷設は完了した。
かくして北海道の主な都市に路線という線が引かれ、防衛力が急激に上がったとされる。さっそく政府は北海道の各地にて陸軍基地を増設すると共に大、小の演習をとり行う動きを見せていた。

こうして日本という体は路線という血管が全て張り巡らされた。

11月。
九州で建設中だった八幡製鉄所が完成し、操業を開始した。
労働力事態は九州全域から鉄道を使ってかき集められるし、そのできた鋼鉄は鉄道でもって全国の工場へと流通させていった。
一方、やる事を全国路線開通という大きな目的を達成させた日本鉄道は、新たな目標を向けて走り出していた。
最高時速100キロを超える純国産の蒸気機関車の製作・そして量産である。
確かに860型は国産であるが、主要部分は外国製であり、その主要部分の生産は今もできていない。別に技術力が足りないわけではない。『仕様』ともいえる世界の事情という奴である。
そんなこんなで、あらゆる部品を国産化させた純粋な国産機関車の製造が必要であった。
最高時速100キロは世界的にみても、もはや速い分類には入らないが、標準的な速度とも言えている。
この標準的な最高時速の獲得こそが、日本の鉄道を文明国の鉄道にする事ができるという大層な大儀を抱え、今開発が進められていた。

かくして日本は1900年という新世紀を迎える事となる
 しかし新世紀という輝かしい言葉の響きとは裏腹に、日本政府はペスト予防の為、ネズミを買い上げる行為に打って出る。
その一方で、中国の清では義和団という反キリスト集団が大規模な民衆決起が起こっていた。
 状況を重く見た各国公使団が清国に義和団鎮圧を要求した。
…そもそも最初から弾圧していたが、スローガンが「清を助けて西洋を討つ」や「清を興して西洋を滅する」だとか清を助けるような物で、対象もキリスト施設だったのであまり乗り気ではなかった。

そんなこんなで1900年3月。
 様々な世界情勢が変化しそうな気がするそんな中で、ついに念願の100キロ蒸気機関車が完成した。
230形と言われるその機関車はあらゆる性能を従来の機関車より高く、そして全ての国内で生産可能な部品を使用している。
 八幡製鉄所から生産された特殊鋼を使用できるからこそできる技であった。
この機関車が全路線に変換されれば莫大な利益と経済動向指数の飛躍が見込まれるが、それにはそれ相応の列車の在庫が必要であり、乗車率が高まれば路線増設をしなければならない事態にもなりかねない。
 日本鉄道上層部はかなりの車両在庫を貯めてから変換に乗り出す方針である。
さて、この230形であるが、やはり1等2等3等に分かれている。
 新企画開発部の開発により、豪華クロスシートや収容式ロングシートなどが開発されたので今回はそれを使用している。
1等車両が豪華クロスシート。二等車両がセミクロスシート。三等車両が収容式ロングシートである。
 860形運用時に出た『お客様からのご要望』により、長旅を見越した寝床付の車両、寝台車としての車両もある。
 かくしてあらゆる方面に向けて充実を図った230形は生産されることとなる。

だが、そんな更新気分を阻止するように、横槍が入る。
陸軍のようせいで、急遽軍用車両の開発を要求されたのだ。
幾多の会議を内外にもうけ、結局新型車両は見送りとされた。

義和団の方は、6月に清国が義和団と共に世界列強へ宣戦布告をするも、8月に北京へ総攻撃を開始して一気に沈静化していた。

失意のまま日本鉄道は9月に北海道の北見~池田のちくほ線を敷設。
続いて11月には九州の大分~熊本と大分~鳥栖の久大本線と熊本本線に着手。
翌年1902年1月に完成するも、日本鉄道の開発部はうなだれる日々を送っていた。

しかしその1月の末、日本を歓喜させる事態が起こる。
 英国との同盟締結である。当時の英国は強力な海軍力でもって世界中に植民地を持ち、怯み無い国力でもって世界に君臨していた。
そういうこんなでどことも同盟せずに名誉の孤立をしていたのだが、ロシアのアジアでの台頭を懸念する英国と、ロシアの南下に屈することのできない日本とで利害が一致して、今回の同盟へと至った。
 
神戸 トレシビック兄弟邸
「我が母国と、我が愛する日本との、名誉と栄光の同盟に乾杯!!」
まだ昼間だというのに、トレシビック邸には多くの人々が宴に酔いしれていた。
それというのも、先の突然の230形中止により腐っていた工場で働く鉄道技師達を哀れに思ったのか、それとも単に仕事仲間で派手に祝いたかったのか。あるいはその両方か、トレシビック兄弟の計らいで自分たちの住まいをパーティー会場として提供していた。
「これでどうにか日本は一等国へとなった訳ですな」
鉄道技師の一人が言う。
「外交上は、とりあえずという所だろうな。国力も上がってはいるが、まだまだ辺境の国と言った所なのだろう」
フランシスは冷静に言う。
「まぁ、この分なら間違いなく地方の方も工業化されるだろう。そうなればいよいよもって世界の列強入りとなるだろう」
「軍艦もしきりに購入していますからね」
弟のヘンリーも続けて言う。
「さあ、とりあえず、今日は楽しもうか」
そういうとフランシスは杯を掲げ、技師たちもそれに続けてわーと続いた。
日本鉄道地図6
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テーマ : 歴史小説
ジャンル : 小説・文学

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タイトル
2011年2月16日導入
プロフィール

テト式

Author:テト式
24歳。がくせ…介護職員です。
東方厨だと思ったら艦これに裏切ったけど小鈴ちゃんが可愛いから那珂ちゃんのアイドルやめます。
艦これはやってません(迫真

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